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『妖怪ハンターヒルコHIRUKO』1991年・セディック(松竹配給) 90分 原作 諸星大二郎 脚本・監督 塚本晋也 主演 沢田研二 諸星大二郎の人気漫画「妖怪ハンター」シリーズからの映画化。 主人公である稗田礼二郎を沢田研二が演じて話題になった。 原作では冷静沈着な稗田をコミカルに演じた沢田研二が面白い。 原作の『黒い探求者』『赤い唇』を翻案した物語になっており、異世界に封じられた化物・ヒルコが地上世界に出てくるのを阻止するために稗田らは奮闘する。 なかなかショッキングなロブ・ボッティン風のビジュアルが登場し、諸星ワールドが映像化されていた。 予告編を紹介】 #平成 #特撮 #妖怪

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『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』は、原作を超えたのか。 結論から言う。 超えた部分もある。だが、原作にしかない怖さも失われた。 長文です。動画も作りました。 映画化としては、かなり成功している。 しかし、すべてが原作以上になったわけではない。 まず、映画が原作を超えたと感じた点を三つ挙げる。 一つ目は、音である。 漫画では、セイレーンの歌声も、波の音も、攻撃の衝撃も、読者が頭の中で想像する。 だが映画では、それらが具体的な音として押し寄せてくる。 特に、かわいらしい画面と、重く響く音の落差がすごい。 人魚をめぐる真相も、漫画ではコマと擬音によって距離を保てたが、 映画では音が付くことで、行為の暴力性が一気に現実へ近づく。 二つ目は、時間である。 漫画は自分の速度で読める。 怖い場面で止まることも、前のページへ戻ることもできる。 一方、映画は観客を決められた速度で物語の先へ運ぶ。 島へ着いた直後の楽しさ。 島民たちとの交流。 セイレーンの出現。 そして真相。 楽しい時間が少しずつ壊れていく流れを、観客は止められない。 この逃げられなさは、映画だからこそ成立した恐怖である。 三つ目は、登場人物の感情である。 ちいかわが怯える呼吸。 ハチワレが状況を理解しようとする声。 ラッコが危険を前にして見せる緊張。 うさぎの予測不能な動き。 漫画では小さな表情の変化として描かれていたものが、 声と動きによって立体的になっている。 特にヒトハとフタバは、真相を知ってから見返すと、 沈黙や視線の一つ一つが別の意味に見える。 これは映像化の大きな成功である。 では、原作の方が優れている部分は何か。 一番は、余白である。 漫画では、残酷な行為そのものをすべて説明しない。 コマとコマの間に、読者が想像する空間がある。 何が起きたのか。 どんな気持ちだったのか。 この先、二人はどうなるのか。 答えを与えすぎないからこそ、読後に不安が残る。 映画は音と動きで情報が増えた分、原作の曖昧さが少し減っている。 もう一つの弱点は、映画として観ると、 中盤の反復が長く感じられる可能性があることだ。 島での楽しい時間と、セイレーンによる被害を丁寧に積み上げる構成は、 原作ファンにはうれしい。 しかし、初めて触れる観客には、 物語の本当の焦点が見えるまで時間がかかるかもしれない。 そして最大の問題は、映像が豪華になることで、 残酷な物語まで娯楽として気持ちよく消費できてしまうことである。 アクションの迫力。 歌の魅力。 かわいい登場人物。 それらが強いほど、本作が描く罪や責任が薄く見える危険もある。 それでも私は、この映画化を高く評価する。 理由は、原作を分かりやすい子ども向け作品に変更せず、 ナガノ作品の不穏さを残したからである。 原作を超えたかどうかを、勝ち負けで決める必要はない。 漫画は、余白で怖がらせる。 映画は、音と時間で逃げ場を奪う。 同じ物語を、異なる方法で怖くした。 映画を観た人は、ぜひ原作も読んでほしい。 映画で具体化されたものと、漫画で最後まで曖昧なまま残されたもの。 その違いを比べたとき、 『人魚の島のひみつ』という物語の異常な完成度が、さらに見えてくるはずである。 あなたは、映画と原作、どちらが怖かったですか。 コメントで教えてください。

榊󠄀原清一 / 人財版 令和の虎 主宰

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『大忍術映画ワタリ』1966年・東映京都 82分(7巻2256m) 原作 白土三平 特撮監督 倉田準二 監督 船床定男 「海底大戦争」に次いで公開された本格的特撮映画。 アニメーションとの合成など新機軸を使った特撮が話題になった作品である。 忍術シーンに取り入れたアニメ合成が、陰惨になりがちな対決をファンタジックに表現して子供向けとして無理なく成立している。 主演は翌年の「仮面の忍者赤影」で青影を演じて人気爆発する金子吉延。共演は牧冬吉、天津敏、汐路章、原健策とまさに翌年の「赤影」を思わせる布陣で会った。 原作者の白土三平は階級闘争の部分が消されている事に激怒して、公開禁止を口にするほどだったようだが、なんとか説得することに成功して公開されている。しかし白土三平は東映との絶縁を言い渡し、「ワタリ」のテレビ連続ドラマ化は露と消えたという。 ただし、その結果横山光輝原作の「仮面の忍者赤影」が製作されるのだから、世の中何がどう転ぶか分からないものである。 映画は興行的に成功を収め、東映特撮映画は活気づいていくことになった。 視聴情報→DNDは中古のみが流通中。 配信はアマプラとApple TVでレンタル/購入が可能(要確認) 予告編を紹介】 #特撮

カントク

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『野獣死すべし』1980年・角川春樹事務所 / 東映 118分 原作 大藪春彦 監督 村川透 主演 松田優作 戦場で人を殺す快楽に目覚めた元戦場カメラマン・伊達邦彦(松田優作)は、戦場の地獄絵図を見てきた体験などのために心の中に飼っていた「野獣」を目覚めさせた。 彼は自分と同じ「野獣」を秘めていると感じ取った青年・真田徹夫(鹿賀丈史)を仲間に引き入れて銀行襲撃を実行、しかし徐々に彼の心は「野獣」に浸食されていく…。 ハードボイルドの鬼才・大藪春彦の原作を換骨奪胎し、独自の流れの作品になっている。 ラストシーンは脚本にさえ沿っていない、現場で変更された内容であった。 監督の村川透は「遊戯シリーズ」の劇場作品や「大都会」「探偵物語」などで松田優作とコンビを組んできたが、本作がその最後となっている。 虚無を感じさせながら、強烈な狂気を表現する松田優作の演技が鬼気迫る迫力、他にも冷酷に射殺される華田令子役の小林麻美、刑事役の室田日出男など共演者も実に印象深い映画であった。 *本作はBlu-rayが「角川ブルーレイ・コレクション」に収録、またリマスター版が2014年に発売された。 配信もアマプラなどで行われている。 予告編を紹介】 #昭和 #映画

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伝説から神話になったラーメン二郎が存在する。 最初はラーメン二郎吉祥寺店だったが、その後に「ラーメン三郎」となり、今度は「ラブメン生郎」になり、最終的に「ラーメン生郎」となったラーメン屋だ。近所の大学生がいたずらして、看板の名称を勝手に変えたのである。 ラーメン二郎 ↓ ラーメン三郎 ↓ ラブメン生郎 ↓ ラーメン生郎 最終的に諦めて、ラーメン生郎でやることにした店主。 注文を受けてから、時間をかけて麺をもみほぐすため、調理時間が著しく長いが、ここでしか食べられないゴワゴワなバキボキ麺は至高。 麺とスープの味は極めて個性的で人を選ぶが、好きな人にはたまらなくご褒美なラーメン二郎が堪能できた。筆者が初めてラーメン生郎に行ったのは20年以上前だが、唯一無二のゴワゴワなバキボキ麺が好きだった。 ウマイとか、絶品とか、最高とか、そういうことじゃあない。ラーメン生郎の徹底的にもみほぐしたゴワゴワなバキボキ麺が好きなのだ。 2026年現在、ラーメン生郎跡地には、ラーメン生郎の流れを受け継いだといわれるラーメン屋「成蹊前ラーメン」がある。ラーメン二郎の歴史を深堀したい人は行ってみると良いかもしれない。

クドウ秘境メシ

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『黒蜥蜴』1968年・松竹大船(配給:松竹) 87分 原作 江戸川乱歩 戯曲版原作 三島由紀夫 監督 深作欣二 主演 丸山明宏(美輪明宏) 現在もカルト映画の代表作として語り継がれる映画。 当時は”黒蜥蜴”ブームが国内で発生、海外にも派生したと言われる。 映画化されたのは当時戯曲化された舞台版であり、その作者は三島由紀夫であった。 耽美主義をより前面に押し出し、女盗賊・黒蜥蜴と明智小五郎の恋愛を軸に構成された戯曲版は好評を博しており、中でも黒蜥蜴を美輪明宏が演じたものが本人の代表作としても知られている。 劇場化に当り、東映の専属契約を切られたばかりの深作欣二がメガホンを取り、舞台の人気と連動してヒット作となった。 松竹の映画化予算の少なさに、主演の美輪明宏は不満を持っていたとも言われる。 但し、本作はその興行成績にもかかわらず評論家層にはほぼ無視されており評価すらまともにされていなかったが、1990年代に海外から再評価の波が高まり、現在のカルト映画としての評価が定まったという異色作だ。 視聴情報→長らくソフト化されていなかったが昨年、Blu-ray、DVDともに発売された。(入手可能) 配信は現在は確認されていない。 予告編を紹介】 #映画 #昭和

カントク

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【裏話】古畑任三郎は、 最初"田村正和"じゃなかった。 脚本家・三谷幸喜のこんな発言が、 SNSで話題になっている。 「本当のことを言うと、 僕の中では古畑は最初、玉置浩二さんだった。 もっと悪魔みたいな、真っ黒い服装で無表情で 淡々と事件を解いていく、そういうイメージだった」 構想を膨らませているうちに、 「田村正和さんがピッタリだな」 と思うようになった、という。 ■玉置浩二は実際に出演している 古畑任三郎の第3シーズン第9話。 玉置浩二は犯人役のゲストとして登場した。 三谷幸喜の頭の中には、 "古畑になり得た玉置浩二"と "古畑になった田村正和"が、 1つのシリーズの中で並んでいたことになる。 ■田村正和の古畑の正体 田村正和は、脚本を読んでこう提案した。 「いつも黒い服を着用し、 事件のないときは何をしているのか、 どこからやって来るのかも解らない人間」 これが採用されて、 あの謎めいた古畑任三郎が誕生した。 つまり、現在の古畑像は "三谷幸喜の構想"と "田村正和のキャラ提案"の合作だ。 ■もう一つの古畑があり得た 玉置浩二の古畑だったら、 たぶんもっと薄暗い、 ホラー寄りの作風になっていたかもしれない。 田村正和の古畑には、 ユーモアと優雅さがあった。 "観てて気持ちいい刑事"になった。 ■この話の本質 作品は、脚本家だけのものでも、 俳優だけのものでもない。 "もう一人の主演候補"を想像すると、 名作が"今のかたち"に着地した 必然と偶然が見えてくる。 田村正和は2021年に旅立った。 古畑任三郎は、 彼が遺した最高の置き土産の1つだ。

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『宇宙人東京に現わる』1956年・大映 87分 カラー / スタンダードサイズ 原案 中島源太郎 特撮監督 的場徹 監督 島耕二 主演 川崎敬三 外宇宙から飛来した宇宙人・パイラ人が地球に核兵器による危険性を伝えにやってくる。 パイラ人は日本の松田博士が研究している水爆以上の破壊力を持つ「ウリウム101」の研究中止を要求、見返りとして地球に衝突するコースを進む遊星Rの存在を伝える。 当初は信じなかった人類だが、やがて異変が起こり始めて信じざるを得なくなるのだが…。 岡本太郎がデザインしたパイラ人が有名だが、脚本的に未消化な部分が多く(人類から危険視して取り上げた「ウリウム101」を、パイラ人自身がR破壊に使うのは明らかにおかしい) また特撮も東京の詳細なミニチュアセットを作ったにもかかわらず、少量の水をビルの隙間に流して見せるだけで破壊のスペクタルが欠如している。 パイラ人が地球人女性に変身する表現が良かっただけに悔やまれる点だ。 しかし本作は興行的に成功し、当時の業界でヒット作品とされて、後年にガメラシリーズ、大魔神シリーズなどを生みだす大映特撮路線の基盤となった特撮史に残る重要な一本である。 予告編を紹介】 視聴情報→KADOKAWA/角川映画からBlu-rayが新品発売中。 配信はアマプラ、U-NEXTで見放題配信中(要確認) #邦画

カントク

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