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IDMやドラムンベースを経た今のリスナーの耳にこそ、ストレートにカッコよく響くのではないでしょうか? マイルスがシンセ演奏に徹したこの曲(1972年録音)は、彼のサウンド・クリエイターとしての先見性を示す隠れた名曲です。 ♫レイテッドX (アルバム『Get Up With It』収録)

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1970年8月に英国で開催されたワイト島フェスティバルに出演したマイルス・デイビスは、主催者に曲名を訊かれ、「なんでもいい(Call It Anything)」と答えたそうです。この頃のライヴは切れ目がないメドレーでの演奏で、原曲からアレンジが変わっていたり、アルバムには収録されていない曲があったりしたので、会場で一聴しただけでは曲名がわからないことが多かっただろうなと思います。このフェスの音源はずっと非公式のブートレグで聴かれてきたため、マイルスが答えた通りの「Call It Anything」という曲名で呼ばれて来ました。 この日の音源が公式にリリースされたのは2011年。『ビッチェズ・ブリュー・ライヴ』というタイトルでリリースされ、これまで「Call It Anything」という1曲として認識されてきた音源はそれぞれの曲名が表示されるようになりました。このライブで1曲目に演奏された「ディレクションズ」は1968年にスタジオ録音されたものの、1981年に同名の未発表音源集がリリースされるまで発表されませんでした。このライブを聴いた人たちにとっては初めて聴く曲だったと思います。これもスタジオ・バージョンとは大きく異なっており、デイヴ・ホランド(b)がワン・コードのフレーズで押し通す中、ジャック・ディジョネットのドラムが暴れまくり、アイアート・モレイラのパーカッションがアクセントを加え、マイルス、ゲイリー・バーツ(a-sax)が熱くプレイ、キース・ジャレット(org)とチック・コリア(el-p)がカオティックに格闘する、という壮絶な演奏。会場にいたロック・ファンも唖然となったのではないでしょうか。 このワイト島フェスティバルにはジミ・ヘンドリックス、ザ・ドアーズ、ジョニ・ミッチェル、ザ・フー、エマーソン・レイク&パーマーなど当時のロック最前線のアーティストが出演、一説には60万人の観客が集まったそうです。マイルスはこの頃ジミ・ヘンドリックスやサンタナと交流を深めるなど、ロックに強い意識を持っていましたから、このロック・フェスにも相当な気合で乗り込んだのではと思われます。大歓声で迎えられて、ロック・ファンに王者の風格を見せつけるテンションの高い名演です。 ♫Directions (live) #マイルス・デイビス100周年

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