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頭の良い人が、ゼロ議席に終わった後で「あれはトライアルでした」なんて言うか。

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【造反の灯】 先日、兵庫県議会の本会議場を映す中継画面を見つめていた。 登壇していたのは、石川憲幸県議。 ふと、二年前の光景が脳裏に浮かぶ。 百条委員会設置の採決の日。 中継を見ていたが議場の重い空気がモニターからも感じられた。 自民党県議団三十六人には、全員賛成の党議拘束がかかっていた。反対など、あるはずがない。そう誰もが思っていた。 画面の向こうで、小さくつぶやいた。 「石川さんは、どうするんだろう」 点呼が進む。 賛成。賛成。賛成。 そして―― 石川憲幸。 「反対」 一瞬、空気が止まった気がした。 党の中心にいるはずの議員が、静かに造反したのだ。 後に彼は語った。 「一議員として譲れなかった。党の処分は受ける覚悟だ」 その言葉は、どこか乾いていて、しかし芯があった。 損得ではない。 立場でもない。 ただ、自分の良心に従ったという潔さがあった。 さらに記憶は遡る。 維新と自民が犬猿の仲とまで言われていた頃。 それでも互いの党をまとめ、 斎藤元彦を知事に押し上げた日。 あのとき、確かに「何かが変わる」と思った。 だがその後の顛末を思えば、 自民党という大きな組織に、本気で改革をやり切る覚悟があったのか―― 疑問が残る。 しかし自民党の中でも石川県議は、 本気で兵庫を変えようとする熱があった。そう思わずにはいられない。 3月2日一般質問 石川さんの支えきれなかった悔しさと、 それでも次へ託したいという希望が、 静かに混ざり合っていた。 最後にこう言った。 「後に高く評価されるよう、もうひと踏ん張り頑張っていこうではありませんか」 それは、知事へのエールであり、 同時に、自らへの問いかけでもあったのだろうか。 政治の世界では、 正しいことがすぐ理解されるとは限らない。 誠実さが、すぐ報われるわけでもない。 それでも―― 不遇であっても、誠があれば。 いつか必ず、わかってもらえる。 本会議場の照明の下で語られたその言葉は、 そんな静かな決意に満ちているように、僕には聞こえた。

ほりいけんじ| 元衆議院議員|日本維新の会 兵庫県第10選挙区

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