SCIENCE FACTORY ltd.'s banner
SCIENCE FACTORY ltd.'s profile picture

SCIENCE FACTORY ltd.

@1996SF30,038 subscribers

動物プロ|有限会社サイエンスファクトリー代表 ドラマ・映画・CM・テーマパーク 動物行動学に基づく生体監修/技術施工 動物福祉・傷病鳥獣対応 分野横断の技術協力・指導も対応 総本家たぬき村 村長(タヌキ親父) ▶︎ https://t.co/99HzWyGGy3 ※迷惑行為は対応

Shorts

毎日のようにガブガブ噛んでくるムギ。 でも、こっちが神経痛でうずくまっていると、 慌てて駆け寄ってきて、顔を覗き込む。 咬むくせに、誰よりも心配性。 タヌキってほんと、不器用な生き物だ。#たぬきのムギ

毎日のようにガブガブ噛んでくるムギ。 でも、こっちが神経痛でうずくまっていると、 慌てて駆け寄ってきて、顔を覗き込む。 咬むくせに、誰よりも心配性。 タヌキってほんと、不器用な生き物だ。#たぬきのムギ

1,241,232 views

犬のように「叱ってしつける」が通じないのが、タヌキという動物。 でも、怒った顔をすると…彼らは顔を見て、そっと離れていきます。 まるで人間の気配を読むかのように。 タヌキは、“言葉よりも空気”を感じ取る名人なのかもしれません。

犬のように「叱ってしつける」が通じないのが、タヌキという動物。 でも、怒った顔をすると…彼らは顔を見て、そっと離れていきます。 まるで人間の気配を読むかのように。 タヌキは、“言葉よりも空気”を感じ取る名人なのかもしれません。

1,697,631 views

カラスの目が見ているのは、“光”ではなく“意味”。 以前にも触れたように、カラスの視力は人の数倍、 そして紫外線をも見分ける四色の世界に生きています。 だが、そのすごさは「よく見える」ことにとどまりません。 彼らの目は、光や動きの変化から“出来事の因果”を読み取る。 人の足音、ドアの開くタイミング、影の差―― そのすべてを観察し、記憶し、「次に何が起こるか」を予測しているのです。 だからカラスは、ごみ出しの時間を覚え、 信号が赤に変わる瞬間に横断歩道へ降りる。 彼らにとって世界は、 色と光と時間が重なり合う情報の地図なのです。 黄色い防鳥ネットが効くのも、 その視覚の鋭さを逆手に取った“光の罠”。 カラスの目には、黄色が紫外線を強く反射するまぶしい警告の膜として映ります。 けれど、動かず、変化しないものにはすぐに慣れてしまう―― それもまた、“見抜く知恵”の表れ。 私たちが何気なく過ごす日常も、 カラスには色とリズムと法則の世界として映っている。 彼らは世界を「見る」のではなく、「理解している」。 ――カラスの瞳に映るのは、風でも光でもなく、 今日という時間を生きる、私たちそのものなのです。

カラスの目が見ているのは、“光”ではなく“意味”。 以前にも触れたように、カラスの視力は人の数倍、 そして紫外線をも見分ける四色の世界に生きています。 だが、そのすごさは「よく見える」ことにとどまりません。 彼らの目は、光や動きの変化から“出来事の因果”を読み取る。 人の足音、ドアの開くタイミング、影の差―― そのすべてを観察し、記憶し、「次に何が起こるか」を予測しているのです。 だからカラスは、ごみ出しの時間を覚え、 信号が赤に変わる瞬間に横断歩道へ降りる。 彼らにとって世界は、 色と光と時間が重なり合う情報の地図なのです。 黄色い防鳥ネットが効くのも、 その視覚の鋭さを逆手に取った“光の罠”。 カラスの目には、黄色が紫外線を強く反射するまぶしい警告の膜として映ります。 けれど、動かず、変化しないものにはすぐに慣れてしまう―― それもまた、“見抜く知恵”の表れ。 私たちが何気なく過ごす日常も、 カラスには色とリズムと法則の世界として映っている。 彼らは世界を「見る」のではなく、「理解している」。 ――カラスの瞳に映るのは、風でも光でもなく、 今日という時間を生きる、私たちそのものなのです。

502,615 views

ぽんちゃんの状態について。 診察・評価は行っています。 ただし野生個体のため、過度な拘束や移動、詳細な検査は状態を悪化させるリスクがあります。 現在は 呼吸の変化、体温の推移、後肢の支持性や荷重のかかり方、腹部の張りや痛み反応、排泄の状態などを軸に、 触診と視診で日々の経過を見ています。 分泌物はほぼ止まり、血便も軽減傾向です。 一方で、後肢の支持性低下や体重の乗りなど、不安定な部分は残っています。 後肢については、骨・関節・軟部組織を含めた損傷の可能性を前提に見ていますが、 現時点で特定の要因に断定はしていません。 体重についても、外傷・出産後の状態・代謝変化など複数要因が関与するため、単一の原因では判断していません。 現時点では、この個体にとって負担の少ない範囲での管理と経過観察を優先しています。

ぽんちゃんの状態について。 診察・評価は行っています。 ただし野生個体のため、過度な拘束や移動、詳細な検査は状態を悪化させるリスクがあります。 現在は 呼吸の変化、体温の推移、後肢の支持性や荷重のかかり方、腹部の張りや痛み反応、排泄の状態などを軸に、 触診と視診で日々の経過を見ています。 分泌物はほぼ止まり、血便も軽減傾向です。 一方で、後肢の支持性低下や体重の乗りなど、不安定な部分は残っています。 後肢については、骨・関節・軟部組織を含めた損傷の可能性を前提に見ていますが、 現時点で特定の要因に断定はしていません。 体重についても、外傷・出産後の状態・代謝変化など複数要因が関与するため、単一の原因では判断していません。 現時点では、この個体にとって負担の少ない範囲での管理と経過観察を優先しています。

67,886 views

歯のチェック中、 ずっと口はモゴモゴしてるのに、 結局そのまま確認されてる タヌキのつくし。

歯のチェック中、 ずっと口はモゴモゴしてるのに、 結局そのまま確認されてる タヌキのつくし。

17,845 views

タヌキは、嬉しい瞬間より “安心したあと”に尻尾が動く。

タヌキは、嬉しい瞬間より “安心したあと”に尻尾が動く。

112,866 views

ぐずって鳴いて、すり寄って… これが、“ムギの甘え方”。 #たぬきのムギ #タヌキの鳴き声 可愛くて、人に寄ってくる。 そんな姿を見て、「飼えるかも」と思ったことはありませんか? でも少し立ち止まって考えてみてください。 タヌキは、日本に昔からいる動物です。 私たち人間のすぐそばで、何百年、何千年も暮らしてきました。 にもかかわらず、一度も“家畜化”されなかった。 その理由は、彼らの“本質”にあります。 タヌキは臆病で、繊細で、 ストレスにとても弱く、環境の変化に敏感です。 人に懐いたように見えても、ほんのきっかけで咬みつくことがあります。 咬んだら離さないのも、本能による“防衛反応”。 動画や画像で見る姿は、 私たちとの信頼関係の“ごく一部”にすぎません。 その裏には、時間と根気と…そして何度も流した血の記憶もあります。 「可愛い」はきっかけになります。 でも、そこから一歩踏み込むときには、 その命の“扱いづらさ”や“尊厳”にも、どうか目を向けてください。 タヌキがなぜ家畜にならなかったか― それを思えば、見えてくるものがあるはずです。

ぐずって鳴いて、すり寄って… これが、“ムギの甘え方”。 #たぬきのムギ #タヌキの鳴き声 可愛くて、人に寄ってくる。 そんな姿を見て、「飼えるかも」と思ったことはありませんか? でも少し立ち止まって考えてみてください。 タヌキは、日本に昔からいる動物です。 私たち人間のすぐそばで、何百年、何千年も暮らしてきました。 にもかかわらず、一度も“家畜化”されなかった。 その理由は、彼らの“本質”にあります。 タヌキは臆病で、繊細で、 ストレスにとても弱く、環境の変化に敏感です。 人に懐いたように見えても、ほんのきっかけで咬みつくことがあります。 咬んだら離さないのも、本能による“防衛反応”。 動画や画像で見る姿は、 私たちとの信頼関係の“ごく一部”にすぎません。 その裏には、時間と根気と…そして何度も流した血の記憶もあります。 「可愛い」はきっかけになります。 でも、そこから一歩踏み込むときには、 その命の“扱いづらさ”や“尊厳”にも、どうか目を向けてください。 タヌキがなぜ家畜にならなかったか― それを思えば、見えてくるものがあるはずです。

286,382 views

保護カラス🐦‍⬛10日目 意思を持つことの強さ 保定がなければ、今も寝たきり状態が続いているアーフィ(あーちゃん)。 普段はハンモック式のサポート具で体を支え、 少しでも快適な姿勢が保てるようにしています。 でも、リハビリ中は「思うように動けない」ことに苛立つ様子も。 最近では、カチカチと威嚇音を鳴らして意思表示をするようになってきました。 それは、回復してきたからこそ芽生えた“悔しさ”かもしれません。 「動きたい」「伝えたい」─そんな強い気持ちが、確かにこの子の中にあります。

保護カラス🐦‍⬛10日目 意思を持つことの強さ 保定がなければ、今も寝たきり状態が続いているアーフィ(あーちゃん)。 普段はハンモック式のサポート具で体を支え、 少しでも快適な姿勢が保てるようにしています。 でも、リハビリ中は「思うように動けない」ことに苛立つ様子も。 最近では、カチカチと威嚇音を鳴らして意思表示をするようになってきました。 それは、回復してきたからこそ芽生えた“悔しさ”かもしれません。 「動きたい」「伝えたい」─そんな強い気持ちが、確かにこの子の中にあります。

287,166 views

ぽんちゃんは今日も頑張ってます😁✌️

ぽんちゃんは今日も頑張ってます😁✌️

32,112 views

「 スイカもらったよ〜🍉 」 #すいか #たぬきのつくし

「 スイカもらったよ〜🍉 」 #すいか #たぬきのつくし

177,667 views

カラスの心が見ているのは、“敵”ではなく“意図”。 カラスは、ただ人を覚えているのではありません。 “なぜその行動をしたのか”――その理由を見抜いています。 人が石を投げたなら、次に近づくときにその人を警戒し、 逆にパンを差し出した人には、翌日も同じ場所で待つ。 研究では、カラスが人の顔を数年単位で記憶し、 その人の“意図”を読み取って行動を変えることが確認されています。 つまり、彼らにとって「危険」と「優しさ」は、 単なる刺激ではなく、“意味のある出来事”なのです。 カラスの世界には、 「好奇心」と「警戒心」の境界がほとんどありません。 ゴミを突くのも、声を上げるのも、 それは“理解しようとする行動”。 観察し、試し、答えを得て、 次にどう動くべきかを自ら学び取っていく。 そして、彼らの社会には“学びの共有”がある。 一羽が危険を経験すれば、その情報は群れ全体に広がる。 カラスたちは仲間の声のトーンや、動きのリズムから、 “何が起きたのか”を読み取ることができるのです。 それはまるで、音で語られる記憶のネットワーク。 私たちが“知能”と呼ぶものを、 彼らは日々の空で実践しています。 そこには理屈も言葉もない。 ただ、「理解しようとする力」だけが、 種を超えて共通している。 だからこそ、 カラスがじっとこちらを見つめているとき、 それはただの観察ではなく、“対話”なのかもしれません。 ――カラスの瞳に映るのは、 敵でも味方でもなく、 “理解し合おうとする人間”という存在。 私たちが彼らを見つめるとき、 同じように、問われているのです。 この世界を、あなたは“見て”いますか。 それとも、“理解しようとしていますか”。

カラスの心が見ているのは、“敵”ではなく“意図”。 カラスは、ただ人を覚えているのではありません。 “なぜその行動をしたのか”――その理由を見抜いています。 人が石を投げたなら、次に近づくときにその人を警戒し、 逆にパンを差し出した人には、翌日も同じ場所で待つ。 研究では、カラスが人の顔を数年単位で記憶し、 その人の“意図”を読み取って行動を変えることが確認されています。 つまり、彼らにとって「危険」と「優しさ」は、 単なる刺激ではなく、“意味のある出来事”なのです。 カラスの世界には、 「好奇心」と「警戒心」の境界がほとんどありません。 ゴミを突くのも、声を上げるのも、 それは“理解しようとする行動”。 観察し、試し、答えを得て、 次にどう動くべきかを自ら学び取っていく。 そして、彼らの社会には“学びの共有”がある。 一羽が危険を経験すれば、その情報は群れ全体に広がる。 カラスたちは仲間の声のトーンや、動きのリズムから、 “何が起きたのか”を読み取ることができるのです。 それはまるで、音で語られる記憶のネットワーク。 私たちが“知能”と呼ぶものを、 彼らは日々の空で実践しています。 そこには理屈も言葉もない。 ただ、「理解しようとする力」だけが、 種を超えて共通している。 だからこそ、 カラスがじっとこちらを見つめているとき、 それはただの観察ではなく、“対話”なのかもしれません。 ――カラスの瞳に映るのは、 敵でも味方でもなく、 “理解し合おうとする人間”という存在。 私たちが彼らを見つめるとき、 同じように、問われているのです。 この世界を、あなたは“見て”いますか。 それとも、“理解しようとしていますか”。

117,049 views

あーちゃんの「声」が、少しずつ“言葉”に近づいていく。 カラスは人のように唇を持たず、声帯も構造が違います。 彼らが声を出すのは、喉の奥にある鳴管(めいかん/syrinx)という器官。 ここでは左右それぞれの膜を独立して震わせられるため、 人間には出せないような複雑な音のコントロールが可能です。 あーちゃんは、まさにその鳴管を使って 毎日少しずつ人の声をまねする練習をしています。 母音の響き、抑揚、間の取り方―― まるで“言葉のメロディ”を理解しようとしているかのよう。 うまく真似できた日もあれば、 声が裏返ってしまう日もある。 でもその一つひとつが、小さな進化の記録です。 声をまねることは、きっと“人と通じたい”という気持ちの表れ。 今日もあーちゃんは、 新しい音を見つけて、世界を少し広げている。 ――その成長をそっと見守る時間が、 いちばん幸せなレッスンかもしれません。

あーちゃんの「声」が、少しずつ“言葉”に近づいていく。 カラスは人のように唇を持たず、声帯も構造が違います。 彼らが声を出すのは、喉の奥にある鳴管(めいかん/syrinx)という器官。 ここでは左右それぞれの膜を独立して震わせられるため、 人間には出せないような複雑な音のコントロールが可能です。 あーちゃんは、まさにその鳴管を使って 毎日少しずつ人の声をまねする練習をしています。 母音の響き、抑揚、間の取り方―― まるで“言葉のメロディ”を理解しようとしているかのよう。 うまく真似できた日もあれば、 声が裏返ってしまう日もある。 でもその一つひとつが、小さな進化の記録です。 声をまねることは、きっと“人と通じたい”という気持ちの表れ。 今日もあーちゃんは、 新しい音を見つけて、世界を少し広げている。 ――その成長をそっと見守る時間が、 いちばん幸せなレッスンかもしれません。

62,472 views

「 ポケット小さくなった? 」

「 ポケット小さくなった? 」

221,423 views

「 奥義・タヌキトルネードやってみた!! 」#おまタヌ #次にくるマンガ大賞 #たぬきのリンク

「 奥義・タヌキトルネードやってみた!! 」#おまタヌ #次にくるマンガ大賞 #たぬきのリンク

95,994 views

タヌキの鳴き声は意外にバリエーション豊富で、感情が高ぶると“キュウキュウ”“クンクン”と、声に出して伝えてくる。今日のつくしは、しっぽ全開・鳴き声ありの全力甘えモード。この無邪気さに、ちょっと救われる。

タヌキの鳴き声は意外にバリエーション豊富で、感情が高ぶると“キュウキュウ”“クンクン”と、声に出して伝えてくる。今日のつくしは、しっぽ全開・鳴き声ありの全力甘えモード。この無邪気さに、ちょっと救われる。

31,745 views

抜ける、抜ける、まだ抜ける? これはもう…無限ガチャ。#たぬきのつくし

抜ける、抜ける、まだ抜ける? これはもう…無限ガチャ。#たぬきのつくし

24,498 views

うちのタヌキはよく喋る🤗

うちのタヌキはよく喋る🤗

22,855 views

\ 甘え方、全力すぎ問題。/ この声、心に刺さるから覚悟して。 #たぬきのつくし #たぬきの甘え鳴き

\ 甘え方、全力すぎ問題。/ この声、心に刺さるから覚悟して。 #たぬきのつくし #たぬきの甘え鳴き

17,138 views

タヌキはこの時期、換毛が激しくなり始めると同時に、縄張り意識や自己主張の強まる“マーキング期”にも入ります。特に、ニオイによるマーキングは行動学的に“自分の存在を安心させる手段”**とされていて、落ち着きたい場所や身近な相手に対して多く見られる行動です。 つまり、マーキングが増えているのは「ここは安心できる場所」と思っている証拠でもあるんですね。 …とはいえ、被毛にニオイや汚れが付着し続けると皮膚疾患の原因にもなるので、定期的なドライシャンプーで対応

タヌキはこの時期、換毛が激しくなり始めると同時に、縄張り意識や自己主張の強まる“マーキング期”にも入ります。特に、ニオイによるマーキングは行動学的に“自分の存在を安心させる手段”**とされていて、落ち着きたい場所や身近な相手に対して多く見られる行動です。 つまり、マーキングが増えているのは「ここは安心できる場所」と思っている証拠でもあるんですね。 …とはいえ、被毛にニオイや汚れが付着し続けると皮膚疾患の原因にもなるので、定期的なドライシャンプーで対応

12,954 views

Videos

1996SF's profile picture

イヌでもなく、イヌの子孫でもない――タヌキという生き方 タヌキはイヌ科の動物だと教わる。 けれどそれは、「犬の祖先」でも、「犬の末裔」でもない。 むしろ――犬とはまったく違う道を歩んできた、“もうひとつの進化の答え”である。 多くの人は、イヌ科と聞くと、 オオカミを起点に枝分かれして犬やキツネ、タヌキが並ぶ、 そんな一本の系図を思い浮かべるかもしれない。 けれど、進化とは直線ではなく、無数の枝が伸びた樹のようなものだ。 タヌキはその根元近く、最も古い枝のひとつに位置している。 今からおよそ七百万年から一千万年前。 オオカミやキツネ、犬が生まれるずっと前に、 タヌキはすでに独自の方向へと歩み始めていた。 つまり、犬とタヌキは“同じ祖先を持つ親戚”ではあるが、 どちらかがどちらの子孫という関係ではない。 タヌキの染色体数は38本。 犬の78本とはまるで違う。 偶然にもネコと同じ数を持つが、 配列や構造はまた別の姿をしている。 この数字ひとつを取っても、タヌキがイヌ科の中で どれほど特異な存在かがわかるだろう。 遺伝子解析が進む現代では、 タヌキ属(Nyctereutes)はイヌ科の中でも最も原始的な系統とされている。 言いかえれば、イヌ科という大家族の中で、 「一番古い記憶をいまに残す種」なのだ。 だが、タヌキの“異端さ”は遺伝子だけにとどまらない。 その生き方もまた、犬とは対照的だ。 犬が群れをつくり、社会性を磨き、 人と共に生きる道を選んだのに対し、 タヌキは夫婦で静かに寄り添い、 季節とともに生きることを選んだ。 冬には代謝を落とし、巣穴にこもって体力を温存する―― イヌ科の中で唯一、「冬眠に近い行動」を取る動物である。 争いを嫌い、食事にも執着しない。 果実も虫もカエルも食べる、完全な雑食性。 自然が差し出したものを、ありのままに受け入れて生きる。 そこに無駄はなく、野生の中の“やさしさ”すら感じられる。 犬が“群れの力”で生き残ったなら、 タヌキは“争わない知恵”で生き延びた。 犬が社会の中で絆を築いたなら、 タヌキは自然とのあいだに調和を築いた。 彼らは、イヌ科という同じ道を出発しながら、 全く違う場所にたどり着いた旅人のような存在だ。 人間と共に進化した犬。 四季と共に進化したタヌキ。 どちらも正しく、どちらも尊い。 だが、タヌキの生き方にはどこか懐かしさがある。 それはきっと、現代の私たちが失いかけている“自然の呼吸”に近いからだ。 急がず、争わず、ただ静かに生きるという選択。 その中に、進化のもうひとつの知恵がある。 タヌキはイヌの子孫ではない。 犬とはまったく別の時間を歩んできた、 イヌ科の中の“もうひとつの原風景”なのだ。 彼らの38本の染色体には、 遠い昔、森とともに始まった生命の記憶が眠っている。 その静かな鼓動を聞くとき、 私たちはふと、 「生きるとは何か」という問いの原点に戻るのかもしれない。 イヌでもネコでもない。 タヌキという生き方が、この地球の多様性を語っている。

SCIENCE FACTORY ltd.

4,212,267 views • 6 months ago

1996SF's profile picture

動物業界の方と話していると、よく聞かれます。「タヌキが懐いてるらしいね?」「結構馴れるの?」と。そんなとき、私は決まってこう答えるんです。「簡単に言えば、アライグマと一緒です。」するとたいていの方が「あ〜ぁ」と納得したように笑います。アライグマの豹変ぶりや扱いの難しさは、業界でも特に古くから動物を扱ってきた方々のあいだではよく知られていて、“野性を完全には失わない動物”ということをすぐに理解してもらえるからです。 タヌキもそれに似ています。発情期や強いストレスのかかる時期には、いわゆる“狂暴化”と呼ばれる行動を見せることがあります。ただし、その理由はアライグマとは少し違います。アライグマは性成熟を迎える頃になると、急に支配的な衝動が表に出やすくなります。それまで穏やかだった個体が、ある日を境に噛みついたり威嚇したり――それは「主導権を握りたい」という本能の表れです。一方でタヌキはもっと防衛的で、牙を見せるのは攻撃したいからではなく、怖くて逃げ場を失ったとき。つまり、恐怖が限界を超えたときに起こる“防衛反応”なのです。本当は関わりたくないけれど、退くこともできない。そんなとき、初めて牙が出ます。 アライグマは支配の本能、タヌキは防衛の本能――どちらも野性を完全に失わないという点では共通していますが、その生き方は本来、私たちの世界とは違う場所にあります。人がどれだけ手を差し伸べても、野生で生きることこそが彼らにとって自然で、尊い営みなのです。だからこそ、「懐く」「馴れる」といった言葉の奥に、私たちはいつも“線”を意識しておくべきだと思います。 その線を越えたとき、何が失われ、何が残るのか―― その答えを知っているのは、きっと彼らのほうなのかもしれません。

SCIENCE FACTORY ltd.

1,660,341 views • 7 months ago

1996SF's profile picture

座って作業していると、 いつの間にか足元で靴紐がほどけている。 見下ろすと、犯人はあーちゃん。 ハシボソガラスだ。 一見すると「イタズラ」に見えるこの行動。 けれど、動物行動学の視点で見ると、ここで起きているのは悪ふざけではありません。 ハシボソガラスが向けている関心は、物そのものではなく、 それによって何が起きるか。 靴を突いたら反応はどう変わるか。 靴紐を引いたら状況は変化するか。 ほどけたあと、人は何をするのか。 これは感情の発散ではなく、 因果関係を確かめるための検証行動に近い。 注目すべきはタイミングです。 立っているときではなく、 こちらが座って動きの少ない状態のときに限って近づいてくる。 逃げない。 追い払わない。 反応が急に変わらない。 そうした条件がそろった、 安全で再現性のある状況だと理解しているからです。 靴紐は、 動く。形が変わる。力加減で結果が変わる。 ハシボソガラスにとって、因果を試すには最適な“教材”。 ほどけたあと、もう一度引くのか。 少し距離を取って様子を見るのか。 そこに目的達成はありません。 あるのは、結果の違いを確かめる過程だけ。 この行動が成立していること自体が、関係性を示しています。 近づける。触れられる。試せる。 それは警戒心が消えたからではなく、 相手の反応を予測できる存在だと理解しているということ。 あーちゃんの靴紐行動は、甘えでも悪さでもない。 「この世界は、どう動くのか」 それを確かめ続ける、静かで知的な行動。 ハシボソガラスらしい、 慎重で合理的な“遊び方”です。 ※この文章は、行動を美談や感情で断定するものではありません。 観察された行動と、そこから読み取れる行動学的背景の記録です。

SCIENCE FACTORY ltd.

564,574 views • 5 months ago

1996SF's profile picture

この時期になると、 「敷地内で野良猫が子どもを産んで困っている」 「隣の空き家で猫が出産したらしく、鳴き声が続いている」 そんな相談や問い合わせで現地へ向かうことが増えます。 春から初夏。 猫にとっては繁殖のピークです。 暖かくなり、食べ物も増え、子育てがしやすくなる。 生き物として見れば、ごく自然な行動です。 ただ、人の生活圏の中では、その“自然”が、そのまま問題になることもある。 現地へ入って周囲を見て回ると、かなりの確率で“痕跡”があります。 空になったフード袋。 置かれた紙皿。 不自然に猫が集まる場所。 そして、猫たちが寝ぐらにしていそうなスペースには、吐瀉物や排泄物が残っている。 その中に、消化しきれていないキャットフードが混ざっているケースも少なくありません。 もちろん、餌を与えている人の多くに悪意はありません。 「かわいそうだから」 「お腹を空かせているから」 そういう気持ちなのだと思います。 ただ、現場で起きているのは、“その場で空腹を満たすこと”だけではありません。 栄養状態が安定すれば繁殖率は上がる。 集まる猫が増えれば、縄張り争いや感染症のリスクも増える。 そして結果として、また子猫が生まれ、別の誰かが「困っている」と相談する。 問題なのは、“餌を与えること”そのものではなく、 繁殖管理や健康管理を伴わないまま、猫だけが増えていく状態です。 実際には、相談者自身が「誰が餌を与えているのか」を把握しているケースも少なくありません。 話を聞いていくと、 近隣住民とのトラブルになっている。 再三注意しても改善されない。 行政や管理会社を挟んでも解決していない。 そんなふうに、“猫だけでは終わらない問題”へ発展していることも多い。 一方で、未去勢・未避妊のまま外へ出されている飼い猫が、野良猫との繁殖に関わっているケースもあります。 「うちの子は帰ってくるから大丈夫」 そう思っていても、外に出る以上、繁殖や地域トラブルと無関係ではいられません。 その結果、生まれた子猫が、数か月後には“誰の猫でもない存在”として扱われてしまう。 そして最後に、 「保護してほしい」 という話になる。 でも、保護すれば終わりではありません。 哺乳、離乳、治療、隔離、譲渡。 小さな命ほど、多くの時間と人手が必要になります。 現実には、保護施設も、ボランティアも、どこも余裕があるわけではありません。 だからといって、命を軽く扱っていいという話でもありません。 問題なのは、繁殖と管理が崩れた状態を放置してしまうことです。 猫は、人間社会のルールを理解して生きているわけではない。 だからこそ、本来管理すべきなのは、人側の問題でもあります。 外で生きる猫たちは、見えているよりずっと過酷です。 事故、感染症、暑さ、寒さ、縄張り争い。 子猫が無事に育つほうが珍しい世界でもある。 だから本当に必要なのは、 その場だけの優しさではなく、繁殖を繰り返させない管理なのだと思います。 毎年、同じ季節に、同じ相談が来る。 段ボール箱を抱えて現場へ向かう人がいて、 空き家の奥では、小さな命が鳴いている。 毎年恒例。 確かにそうです。 でも、慣れていい光景だとは、どうしても思えないのです。

SCIENCE FACTORY ltd.

68,203 views • 20 days ago

1996SF's profile picture

「助けて」の仕草にも、ちゃんと“考える力”がある。 遊んでいたオモチャがコンテナの下に転がり込んでしまい、 あーちゃんは首をかしげながら何度も覗き込み。 くちばしで引っ張ろうとしたり、角度を変えてのぞき込んだり―― まるで“どうすれば取れるか”を考えているようでした。 それでもうまくいかないと分かると、 くるりと向きを変えて、迷いなく父ちゃんのほうへ。 まっすぐこちらを見上げるその瞳には、 「お願い、取ってほしい」という想いがまっすぐに宿っていました。 動物行動学的に見ると、これは「援助要請行動(help-seeking behavior)」と呼ばれ、 高い社会的知性を持つ動物にしか見られない行動です。 「自分では無理」と判断し、「助けてくれる相手」を特定して行動する―― それは、他者の能力を理解し、信頼している証拠でもあります。 つまり、あーちゃんはただ困っているのではなく、 「この人に頼めば解決できる」と状況を分析して行動しているのです。 そんな知恵のひらめきと、 人へのまっすぐな信頼が混ざった“助けて”の仕草。 今日もまた、あーちゃんの世界では、 小さな出来事がひとつの学びと絆の物語になっていました。

SCIENCE FACTORY ltd.

343,833 views • 6 months ago